賃貸住宅の1階は、道路との間に壁や植木で遮られていない限りは、外から室内の様子が見えてしまいます。家での様子を他人に見られてしまうのは気分の良いことではありませんよね。くつろぐはずの空間がそうでなくなってしまいます。交通量の多い道に面していれば、歩行者だけでなく信号待ちの車などから見られてしまうこともあるため、尚更他人の視線が気になってしまうかもしれません。また、道路に面していなくても、バルコニー側に駐車場があるという賃貸住宅も多く、カーテンを開けて過ごしていたら駐車場利用者と目が合って、慌ててカーテンを閉めた、なんて経験をした人もいるようです。
このように賃貸住宅の1階は他の階と比べ、部屋の中を第三者に見られる可能性が高い場所です。晴れた日の昼間や夏の暑い日でも、外からの視線が気になってカーテンをずっと閉めっぱなしにしたり、窓を開けずにエアコンを使ったり、外から見えにくいミラーレースカーテンを購入したりと、思わぬ生活ストレスや出費につながってしまうかもしれません。賃貸住宅1階の家賃は、一般的には他の階よりも安く済むことがほとんどですが、そのようなプライバシーを守るための費用、ストレスがかかってしまうこともデメリットの一つです。
賃貸住宅1階にある、道路との間の壁や植木は、目隠しができて安心できると感じる人もいるかもしれません。しかし、プライバシーの面では安心して生活できるのかもしれませんが、その壁や植木は、泥棒などの犯罪者にとっては、周囲からの視線を遮り、犯罪を隠せる都合の良いものとなってしまう場合もあります。1階はバルコニーへの侵入も容易で、逃げることも簡単にできてしまうため、目隠しされた住宅が標的になってしまうことも少なくありません。また、壁や植木がなくても、中の様子が見やすいことから犯罪者に目をつけられ、泥棒の被害にあってしまう人もいます。女性の場合は下着などを外に干していると盗まれてしまう危険性もあり、気軽に干すことができないというデメリットもあります。
実際に1階に住んでいて、バルコニーに人が侵入してきたり、干していた服を盗まれてしまった、空き巣の被害にあってしまったという人も少なくありません。このように、賃貸住宅の1階は防犯上の問題が多く、外出するときはシャッターを閉めたり、洗濯物を干しっぱなしにしないようにしたり、窓ガラスにフィルムをはるなど、犯罪にあわないように高い防犯意識を持って生活する必要があるでしょう。